ご挨拶

東京バプテスト神学校のためのお祈りとお支えを心から感謝致します。
2016年度は神学校の借用施設改修募金に絶大なご協力をいただき、まことにありがとうございました。
1千万円の目標は今年の3月末までに達成率92%となり、東京バプテスト神学校に対する諸教会のお祈りと期待をあらためて実感する結果となりました。お献げ下さった一つひとつの教会の皆様、とりわけ北関東、東京、神奈川の三連合及び連合内諸教会に心から感謝申し上げます。未達部分は今年度理事会が引き継いで推進を続けておりますので、この小冊子が発行される頃には再び恵みのご報告ができるものと思います。
東京バプテスト神学校の設立目的は教会に仕える奉仕者の養成にあります。それは1962年の発足以来一貫して変わることのない私たちの使命です。現在当神学校には誰でもいつからでも学べる「本科」(3年)及び「信徒リーダー養成コース」(2年)が常設されているほか、主の召しを受けて伝道者(牧師・主事他)となる人々が本科卒業後に進む「専攻科」(神学専攻科・教会教育専攻科・教会音楽専攻科、各2年)が開設されています。これら神学科・教会教育科・教会音楽科の3科は教会の多様な働き人養成のニーズに当神学校が1967年にいちはやく対応した結果であり、当校の大きな特色となっています。
東京バプテスト神学校はまた、今からちょうど30年前の1988年にそれまでの東京地方連合の運営から、現在の3連合立~北関東・東京・神奈川~による運営となりました。それは多くの教会を有する首都圏広域において教会の奉仕者及び伝道者の養成に仕えるためでしたが、ここ10余年間のめざましい技術的革新により通信受講、ライブ受講の道が大きく開かれ、今や首都圏のみならず全国で「誰でも、いつでも、どこでも」学べる環境が整いつつあります。同時に、専攻科においてはより専門性の高い養成のニーズを満たし、実際に顔と顔を合わせて講師と受講生が向き
合えるように夏期・冬期公開講座を必修科目としてスクーリング形式で開催する、また日本バプテスト連盟の伝道者養成機関の一つとして「バプテスト史」を必修課程とするなど、当神学校の使命実現のための努力を日夜重ねております。どうかあなたの教会からもぜひ受講生を、また献身者をお送り下さいますよう、心からお願い申し上げます。
最近「パラダイム・シフト」という言葉をよく聞きます。
宣教学者デイヴィッド・J・ボッシュが90年代初頭、「宣教のパラダイム転換」を著して広く知られるようになりました。「パラダイム・シフト」とは「思考や概念、規範や価値観が枠組みごと移り変わること」、またそれによる「認識と発想の転換」を意味します。今この「パラダイム・シフト」の必要が、教会形成はもちろん教会の奉仕者及び伝道者養成、神学教育においても求められています。高齢社会の今後、青年や子どもたちへの伝道の困難、急変する社会と価値観への対応など将来に不安を投げかける課題は数多くありますが、それらを単に危機としてではなく新たな宣教の機会ととらえてゆくこと、また聖書のみ言葉からそのような希望の視点をいただいてゆくことが、先立つ主イエスに
従って未来を切り拓くことではないでしょうか。東京バプテスト神学校を覚えてさらなるお祈りとお支えをよろ
しくお願い致します。
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