ご挨拶
オックスフォード大学のA・Eマクグラスは「キリスト教神学入門」の序論において、「神学こそが、おそらく人が学びたいと願うものの中で最も魅力的だ」と述べました。今以上に、神を知り、神を愛し、人を知り、人を愛するために、すべての人に「神学」を学ぶ機会を提供すべきだと、私たちは考えています。その思いは、バプテスト教会の主張と実践の歴史にも根差しています。
バプテストは初期にイングランド国教会から分離した人々によって形成されました。バプテスト教会は、信徒それぞれが主体的に聖書を読解し、聖書の教えに基づき、過去の信条や伝統、形式から自由にされ、宣教及び教会を形成してきた共同体です。
その自由は、自分たちの歴史にさえ疑問を投げかけ、その課題を乗り越え、新たに形成していく自由です。このような自由を築き上げる原動力は、信徒一人一人の「神学」する力にこそあると、私たちは信じています。
東京バプテスト神学校は、この「神学」の学びの場をできる限り多くの人へ提供することを目的に、当初夜学の神学校として創設されました。現在は、教室と通信のハイブリッド講義と録画講義を組み合わせ、また「公開講座」を含むすべての講義が聴講可能となっています。まさに「いつでも、どこでも、だれでも」の原則に基づき、学びの場と機会を広げてきました。
講師はバプテスト連盟だけでなく、他教派からも選ばれており、広範な分野の神学教育を提供しています。このような柔軟で先見的な取り組みは、東京バプテスト神学校の特色として挙げられます。また、教会音楽科には、専門家としての講師が高度な講義を担当し、これも当神学校のユニークな特色と言えます。
様々な必要に応じてコースが用意されてきましたが、「教会音楽奉仕者養成コース」は23年度で終了し、現在のコース、カリキュラムも25年度からシンプルに、「神学本科」「教会音楽本科」を神学校入学のファーストステップとする予定です。あなたも東京バプテスト神学校で「神学」の学びの旅を始めませんか?あなたのその一歩が、神によって豊かに祝福され、教会とこの世界に、良き変化をもたらしていくことを信じて。